飲食店コンサルタント 河野祐治オフィシャルサイト

私へのコンサル依頼は、出店とか次の展開とか、攻めの依頼がメインですが、もちろん収益改善もあります。

特に売上不振の場合、結構多いのが、修業を積んだ職人の独立店。

１番大きな理由は、「マーケティングに弱い」ことです。

料理は得意だけど、ネーミング・値付け・価値アピール等の売り方が分からない。

そういうお店は、そこら辺を整えてあげるだけで売上が上がることも多いです。

次に多い理由が、「厨房のことしか分からない、ホールに興味がない」

厨房にこもって、競走馬のように脇目も振らずに調理に没頭してる。

奥さんがいて、ホールを高いレベルでしっかりと守ってくれるなら良いのですが、ホールがアルバイトだけの場合、「厨房は高級店、ホールはファミレス」みたいな状態になってしまいます。

接客が苦手という職人は多いですからね。

でもこれだと、いくら料理が素晴らしくても売れません。

そういうお店に共通している特徴は、「クローズキッチン」です。

毎年、結構な数の飲食店を作りますが、今は昔と違って、クローズキッチンのお店はまず作りません。

全てオープンキッチンです。

和洋中関係なく。

オープンキッチンじゃないのは、大型店だったり割烹のような業態のときだけです。

ここがポイントです。

職人の独立店は、オープンキッチンでなおかつカウンターがメインのお店にするんです。

（職人が嫌がる）手元まで丸見えにするような、フルオープンキッチンです。

和洋中関係なく。

既にお店をやっている人はムリなので、あくまでもこれから独立する人の話ですが。

それによって、接客せざるをえなくなります。

お客様の表情が分かります。

料理の進行状況が分かります。

状況によって臨機応変な対応ができます。

魅せることで職人の強みが活かせます。

ライブ感が出ます。

価値が高まります。

お客様のワクワク感と満足度が上がります。

そうすることで、成功確率が高まりますよ。

失敗確率が減るというか。

店舗展開をするわけじゃないので、とことん職人個人店の強みを活かせばいいんです。

１５坪くらいのお店で、ランチの客単価２，０００円×２０名で４０，０００円。

夜は客単価７，０００円×１５名で１０５，０００円。

１日計１４５，０００円。

いっそのこと週休２日にして、２２日営業としても３００万円を超えます。

盆正月は２週間くらい休んでもいいじゃないですか。

夫婦２人でやってパートを使っても、家賃等にもよりますが、売上の４割程度は夫婦の生活費になりますから、月に１００万円以上の生活費になります。

食費はかからないし、いろいろと経費も落とせますから楽勝です。

週休２日でですよ。

いっそのこと週休２日にして…と言ったのは、人生を楽しめばいいじゃん、というのもあるのですが、もう１つ理由があります。

それが３つ目の理由です。

「職人としてのレベルが独立までの経験値で止まり、独立後に勉強しない」ことです。

繁盛している職人のお店は、皆さんずっと研究熱心です。

探究心を持ち続けて、常にブラッシュアップをしています。

不振店はそれがないんです。

いろいろ理由をつけて視察もしません。

どんな世界でも、停滞は後退です。

だから、週休２日とはいわなくても、勉強・研究にあてる時間を取ることが大事なんです。

これから独立を考えている職人の方は参考に。

飲食店コンサルタント、中小企業診断士