待遇向上は待ったなし。利益が先か給与が先か。ここまでやる

 

先日FBで、日経トップリーダーの記事を取り上げて、「『社員研修は業績に結びつかない』は、言ってることがオレと全く同じ。社員旅行も同じく」と書きました。
https://www.facebook.com/yuji.kawanojp/posts/2875391042544712

 

内容はカンタンに言うと、「給与水準が平均以上の会社は社員研修の効果が出るけど、平均以下の会社は効果ないよ。そこに無駄な経費をかけるんじゃなくて、給与水準を上げることが先でしょ」ってこと。

 

これは、私が普段言っていることと全く同じ。

 

 

社員旅行も同様。

 

今、飲食業界では、社員旅行に熱心でSNSにアップしている会社が多いです。

 

でも私は顧問先には、「その経費を給与にまわした方がいいよ」と言います。

 

社員旅行を否定しているのではありません。

 

待遇が平均以上で費用は会社持ちで、さらに社員もそれを希望してやっているのであれば、それは素晴らしいです。

 

それに、単なる私の個人的な考え。

 

ただ、それをリクルートにつなげようとしているところもありますが、それはどうなんだろう?

 

「社員旅行があるからこの会社で働こう!」ってなる?

 

それに、社員もみんながみんな、行きたいわけじゃない。

 

乗り気じゃない人もいる。

 

たとえ旅行代を会社が100%持ったとしても、準備にお金がかかる。

 

特に妻帯者は出費が大変だし、家族からも「いいわね、お父さんばかり。普段から家にいないのに……」となる。

 

一緒に飲みたくない、酒癖が悪いヤツもいるしね。

 

 

でも、新年会や花見やバーベキューやその他、社内イベントは大いにやった方が良い。

 

繁盛店視察や生産者訪問等も大賛成。

 

これはガンガン行くべき。

 

それは何回も書きますが、私の顧問契約の目的3つのうち、

 

1.そのエリアの飲食業界で、1番繁盛していること。

 

2.そのエリアの飲食業界で、スタッフの待遇が1番良いこと。

 

3.社員に商売人として独立してもやっていける知識とスキルを身につけさせること。

 

の3につながるからです。

 

 

おかげさまで、私の顧問先のほとんどは1と3は順調です。

 

2も平均以上です。

 

でもさらに、2を上げていきたいと思っています。

 

人不足は、これからさらに深刻になっていきますからね。

 

お店を繁盛させると同時に、あらゆる無駄な経費を人件費にまわせと思う。

 

それを理解させると、社員のモチベーションも上がるし本気になる。

 

どうせ経費になるのは同じなんだから(法定福利費等の問題はあるけど大雑把にね)

 

 

鶏と卵だけど、よく「売上を上げて利益が出たら待遇もよくできるぞ!」って言うでしょ?

 

でも社員も真に受けてないし、「どうせ会社と社長が・・・・」と思ってたり。

 

私は先に給与を上げて、「給与を先に上げるから、こういう数字にするぞ!」とした方が本気になって成果が出ると思うし、実際にそうやって成果が出てる。

 

「数字が良くならなければ、給与も下がるからね」と言っておけばいい。

 

実際には給与の上げ下げはやりにくいから、賞与で調整することになるけどね。

 

 

「今の人はお金のためだけに働いているのではなく、やりがいや社会貢献や自己実現・・・・・・」という人がいるけど、「そんなポエムを言う前に、まずは水準以上の待遇に上げてから言えよ」と思う。

 

価値やらイノベーションやら、自分だけ高い給与と高い経費を使っている経営者の言葉遊びのマスターベーションに、社員を付き合わせるなと。

 

本当に理念の共有ができてる?

 

この店って、業界人に評価されたいの?玄人ウケを狙ったの?どこを向いてるの?みたいな。

 

お客様が満足して喜んでくれて、お店が繁盛して、スタッフの待遇が良くて、オーナーも儲かって……。

 

単純に、ただそれだけのこと。

 

それ以上でもそれ以下でもない。

 

業界人やメディアや、ましてやコンサルの方なんか向かなくていいの。

 

お客様の方だけを向いていればいい。

 

 

私は、飲食業界の地位向上に貢献・・・・とか思ってないし、そんな力もありません。

 

もちろん、業界のお役に立ちたいとは常に思っています。

 

でも1番は、私が関わる顧問先の1~3です。

 

当然です。

 

 

ある顧問先。

 

・今年から完全週休2日制になります。

 

・しかも、日曜日が定休日。

 

・5連休が年2回。

 

・年末年始は、7連休程度を予定(その年のカレンダーによる)

 

・毎年昇給を続け、既にそのエリアの飲食業界ではNO.1。

 

・決算賞与も出してる(賞与年3回)

 

・全スタッフ誕生日家族無料招待。

 

・社保は当たり前。

 

・自分を高めるための経費使用権限付与。

~月に店長2万円、社員1万円の領収書OK。

~3につながるものであれば、何に使おうと自由。

 

・県外視察旅行や生産者訪問。

 

・新年会等の、もろもろの社内イベント。

 

もっともっと、良くしていきたい。

 

 

今でも時々、

「飲食業で社保って可能なんですかね?」

「飲食業で休日を増やすなんてできないですよね?」

「飲食業は長時間労働は仕方ないと思いませんか?」

と言われる飲食店経営者に会うことがあります。

 

そんな経営者のところで働くスタッフが可哀そう。

 

「他人従業員を雇わずに、家族経営でやれ!」と思う。

 

もちろん、待遇が全てじゃないですよ。

 

「給与は要らないから働かせてください!」みたいなパターンもあります。

 

高度な技術が身に付くとか、独立したときに●●出身と名乗れるとか。

 

でもそれは、ごく限られた世界の話。

 

今は待遇は良くないけど「社長が好きだから」とか、「将来のビジョンに共感してる」とかもあるけどね。

 

 

今年からは、顧問先全体の2をさらに底上げしていくことを、方針の1つにしています。

 

いろんな意味で面白くなっていきますよ。

 

働くなら絶対に、私の顧問先ですよww

 

 

飲食店コンサルタント 河野 祐治

私のオフィシャルサイト&ブログはこちら。
https://kawanoyuji.com/

 

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