値上げより値下げの方がハイリスク
私が、メニューやメニューブックのコンサルをするときに、
価格決めだけは、絶対に人任せにせずに、1つ1つを決めていきます。
最も大事な最終的な「つめ」だからです。
値上げするものもあれば、値下げするものもあり、
全体を調整しますが、トータルでは値上げします。
23日の日経MJに、面白い記事がありました。
・値上げした店は、約6割の店が判断が正しかったと答え、
値下げした店は、約6割の店が結果に不満や疑問を持っている。
・値上げして利益が向上した店は3割、
値下げして利益が向上した店は1割。
この結果をどう思いますか?
弱気に値下げに傾いている経営者が多いですが、
仮に20%程度原価が下がって20%値下げするなら、
粗利は変わりませんが、そんなことは不可能です。
つまり、20%値下げしして、今の粗利を維持するだけでも、
どれくらい客数が増えないといけないのか?
または、どれくらい1人当たりの注文数が増えないといけないのか?
ちょっと「算数」をしてみれば、いかに無謀なことをしようとしているのか、
すぐに分かることです。
もし、客数や注文数が増えなかったら・・・。
実は、値上げよりも値下げの方が、失敗の確率が高いんです。
値下げの方がハイリスクなんですよ。
私も、低価格の店をプロデュースすることもありますが、
その場合には、最初からそれで成り立つ業態を組み立てます。
今の業態のまま、今の仕組みのまま、安易に値下げすることは、
自分で自分の首を絞めることになりかねません。
自分で自分の店に「とどめを刺す」ことになりかねませんよ。
飲食プロデューサー、中小企業診断士
河野 祐治
⇒ 飲食店繁盛会
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